夫が浮気相手との潮時を迎えています。
でもそれは嫌いだから別れるというわけではなく、どちらかと言えば不本意な別れになります。
わかりやすく言えば、「別れたくないのに別れる」という事です。
別れ話を切り出させるにはこの数日間が勝負だと思い、夫にその覚悟があるのか問い正してみました。
本来なら夫に決めさせようと思っていましたが、あまりに悠長に構えているように見えたので、私に焦りが出たのです。
強い意志を持って、強い口調で話しました。
というのも、夫は都合が悪くなると黙る癖があるからです。
不倫をしているにもかかわらず、プライドもあるようです。
夫とその浮気相手を「2人とも重罪人なんだよ!」と罵りました。
なかなか別れを約束すると口にしなかったので、私にも次第に声も大きくキツくなっていきました。
しかし逆に夫から「頭に血が上っているようだからお風呂に入っておいでよ。」と言われる始末。
「馬鹿にしないで!」
と言いました。
それもこれも、夫が自分の意見を口に出して言わないからです。
私の質問にも、まともに答えません。
わかっているのかいないのか、白黒ハッキリタイプの私にはもどかしくて仕方ありませんでした。
しかし、結局のところ、この様な話し合いは以前にもしており、夫も十分心得ていたようです。
ただ、今はすぐには別れられない事情があり、今の事とその先の事を同時に考える事が難しいようです。
それを、私に畳み掛けるように約束しろだの誓えだの言われて、表情はうんざりしているようです。
私も日替わりで心が揺れ動きます。
「待つ」と言ってみたり「理解する」と言ってみたりする割には決断を迫る事をしたので、夫も何と答えていいのかわからなかったのかも知れません。
最後に呟いたのが
「俺は情けない」
でした。
夫婦仲良く再構築する事が目標だったのに、また夫を追い詰めてしまいました。
夫の中では私という存在は、恐怖であり、厄介なものとして根付いてしまったかもしれません。
どうしてもっと大らかな気持ちで夫を信じて両手を広げて待っていられないのだろうと、私の方こそ情けなくなりました。
夫が浮気相手と別れる段取りに妻が介入するとややこしくなるし、せっかくの夫婦再構築のチャンスもみすみす逃してしまいかねません。
もう、これ以上は夫を責めてはいけないのかも知れないと思った夜でした。