夫のスマートフォンをこっそり見た後、私はとある方法で、いとも簡単にロックが外せるようになり、いつでも自由に見る事ができるようになりました。
はらわたが煮えくりかえるのをぐっと我慢し、過去から現在に至るまでのやり取りを、夫が寝静まった後観察しました。
重要な部分を写真に撮り、証拠として集めました。
夫婦再構築を目指すと誓ったのに、なかなか別れてもらえそうにないので、私の中では2つの選択肢ができてしまっていました。
1つは目標である夫婦再構築。
もう1つは離婚も視野に入れた、相手を訴える準備です。
2人が好き勝手にやっているのに、どうして妻である私が泣き寝入りしなきゃいけないのか、馬鹿馬鹿しくなってきました。
とにかく、証拠を1つでも多く集めようと思いました。
過去もしっかり遡り、いつ何をしたのか、どんな会話がなされていたのか、頭に叩き込みました。
2人で行楽地に出かけた写真などもあり、スマホを水没させてやろうかと思いましたが、2人が出かけた場所には絶対に行きたくないと思い、それらも抜かりなくチェックしました。
そんな事を繰り返しているある日、私は違和感を感じました。
詳しくは書けませんが、夫が相手と別れられないのは、恋愛感情ではなく利害が絡んでいたというのが最大の理由でした。(恋愛感情が無いというのは私の負け惜しみではなく、夫の言葉でした。)
会社での立場の喪失・金銭的な問題・我が家の家族の破綻などが起きるなど、夫は危機的な状況にさらされていて、その状況を食い止めるために浮気相手が体を張って救ってくれているのだという内容でした。
夫は自分を守ってくれている浮気相手に対して恩義があるので、見放す事は出来ないの一点張りでした。
私もその話しを当初から聞かされていたので、とても恐ろしく、2人を無理に引き離す事が出来ず、泣く泣く付き合い続ける事を認めざるを得ませんでした。
しかし、LINEを読み進めていくうちに、相手女性の言っている内容に矛盾がある事に気付きました。
どう考えても常識を遥かに逸脱していました。
夫は100%信用しています。
でも、私は客観的に見れるので、『何か変』と直感的に感じました。
私が夫のスマートフォンを見ていることは言えませんでしたが、それらの件に関しては夫は何でも話してくれていました。
なので、それらの内容に違和感を感じると夫に伝えてみました。
「嘘なんじゃないの?」
と、言ってみました。
スマホから得た情報を上手く利用して、矛盾点を突いてやったら、夫が初めて
「そう言われてみれば、嘘かも知れない。自分では今まで全く疑った事はなかったんだが…。」と、怪しむようになりました。
初めは別れて欲しくてこれらが嘘であってほしいと思った事がありましたが、まさか嘘の可能性があるとはにわかに信じがたい気がしました。
でも、私の中ではほぼ考えは固まっていました。